エレクトロニクス産業と農業を繋げる事業

日本が誇るエレクトロニクス産業の「ものづくり」を農業へ活かし、日本を活性化させていきます。

植物工場視察報告

2012年秋に代表の上西がオランダを視察してきました。

オランダの植物工場は装置産業であり、日本の「ものづくり」に通じるものがありました。農業はビジネスであり、農家さんは経営者でした。何を生産するのか?常に時代の変化に応じて生産する植物を決定しています。そして自然を100%活用しようと努力していることに深い感銘を受けました。

視察日程

1日目 9月29日(土) 成田→オランダ
2日目 9月30日(日 フロリアーデ2012見学、スーパーマーケット(アルバートへイン)散策
3日目 10月1日(月) ワーヘニンゲン大学 特別セミナー&ユニファーム見学
オランダ北部の新しい農業ビジネス地域視察 AgriportA7
(パプリカ栽培農家)
4日目 10月2日(火) ポット栽培&温室環境制御コンピューター(HortiMax)利用温室視察
(バラ栽培農家、イチゴ栽培農家、HortiMax)
5日目 10月3日(水) 地熱を利用した温室栽培農家視察(トマト栽培農家)
CHPを利用した温室栽培農家視察(洋ラン栽培農家)
6日目 10月4日(木) ワーヘニンゲン大学研究所実験温室棟見学
トマト農家がスポンサーのトマトプロモーション会社「トマトワールド」見学
7日目 10月5日(金) アムステルダム マーケット散策 帰国 10月6日(土)成田着

1日目(2012年9月29日)

1日目(2012年9月29日)ワーヘニンゲンへやってきました。
ワーヘニンゲンへやってきました。オランダで唯一の農業大学がある街です。ここは海面より高いので、森林があります。アムステルダムから東に位置する、このあたりは牧草地があって牛や羊たちがのんびりしてました。

2日目(2012年9月30日)

2日目(2012年9月30日)フロリアーデ2012を見学してきました。
フロリアーデ2012を見学してきました。フロリアーデとはオランダで10年に一度開かれる園芸関係の博覧会です。愛知万博の日本館のような屋上や壁の緑化施設展示が多かったです。日本では見ることが出来ない色彩のガーデニングは、花に興味がない人も写真を撮り続けていました。
2日目(2012年9月30日)オランダで一番店舗数が多いスーパーマーケットのアルバートへインを視察しました。
オランダで一番店舗数が多いスーパーマーケットのアルバートへインを視察しました。リンゴは7品種販売されていました。直径5cm~6cm位で日本のリンゴより小振りです.ふじ、ゴールデンデリシャス、ジョナゴールドなどと同じような味の品種もありました。

3日目(2012年10月1日)

3日目(2012年10月1日)午前中はワーヘニンゲン大学にてオランダ植物工場についてエペ・フゥーヴェリンク先生より特別講義を受けました。
午前中はワーヘニンゲン大学にてオランダ植物工場についてエペ・フゥーヴェリンク先生より特別講義を受けました。ワーヘニンゲン大学はオランダ唯一の国立農業専門学校です。世界中から留学生が集まっており、アジアからは韓国からの留学生が多いとのことでした。
3日目(2012年10月1日)午後はオランダ北部の新しい農業ビジネス地域であるAgriport A7の視察を視察しました。
午後はオランダ北部の新しい農業ビジネス地域であるAgriport A7の視察を視察しました。オランダの植物工場の平均面積は1.5haに対し、ここでは最低でも15haです。訪問したパプリカ農家さんは、事業を拡大したいため、祖父の代からの4haの土地を5年前に売却し、20ha購入して移住していました。二酸化炭素を作る際にできる電気も付近の住民に売電するなど、最新設備を投入していました。

4日目(2012年10月2日)

4日目(2012年10月2日)午前中は温室環境制御コンピューターを利用しているバラ農家さんを訪問しました。
午前中は温室環境制御コンピューターを利用しているバラ農家さんを訪問しました。バラ農家さんも事業拡大のために先代の土地を売り、2008年にこの土地を購入して最新設備の投資をしています。バラの収穫が楽にできるように、収穫担当者は動く車に乗り、作業していました。一番印象深かったのは、初めに入った倉庫が、欧州にある電子部品のDistributorの倉庫と同じような設備や作業をしており、雰囲気が同じだったことです。制御コンピューターはHortiMax社製で、お昼に会社訪問もしてきました。
4日目(2012年10月2日)午後も同じくHortiMax社製の温室環境制御コンピューターを利用しているイチゴ農家さんを訪問しました。
午後も同じくHortiMax社製の温室環境制御コンピューターを利用しているイチゴ農家さんを訪問しました。この設備にしてから3年目です。1haあたりに一台の計測器があり、コンピューターで温度、湿度、二酸化炭素の環境を制御できるようになっていました。

5日目(2012年10月3日)

5日目(2012年10月3日)午前中は地熱発電で温室栽培をしているトマト農家さんを視察しました。
午前中は地熱発電で温室栽培をしているトマト農家さんを視察しました。企業理念として持続可能な社会を大切にして、トマトの茎も有効利用できないかと検討していました。オランダでの地熱発電を導入している農家さんは6軒のみです。国からの補助金もあります。地熱は2.5Km下から温水をくみ上げ地上で熱交換し、40℃になった水を戻します。日本だったら、2.5Kmも掘らなくても温水をくみ上げられるでしょう。
5日目(2012年10月3日)午後からはCHP(Combined Heat and Power)でCO2フリーを実現している洋ラン農家さんを視察しました。
午後からはCHP(Combined Heat and Power)でCO2フリーを実現している洋ラン農家さんを視察しました。夏に温めた温水を冬に活用するなど、自然のエネルギーを100%活用する取り組みをしていました。オランダならではです。

6日目(2012年10月4日)

6日目(2012年10月4日)1日目に訪問したワーヘニンゲン大学の実験温室棟を訪問しました。
1日目に訪問したワーヘニンゲン大学の実験温室棟を訪問しました。最新の植物工場は、天井ガラスがレンズになっており、多くの光を集め、太陽光発電と熱から温水を作っていました。理想に近いプロトタイプで、光が弱くオランダではホットプラント向けの工場です。光の強い日本であれば、ホットプラント以外の植物でも十分に活用できそうです。
6日目(2012年10月4日)午後からはトマトワールドへ行ってきました。
午後からはトマトワールドへ行ってきました。トマトワールドは5軒のトマト農家さん達が集まり、企業からの協力を得てトマトが出来るまでの展示や、トマトの植物工場見学を提供しています。オランダの子供たちはトマトがどのように出来るのかを知らないため、このような施設をつくることになったのです。植物工場のエネルギー供給から、出荷のロジスティクスまで、ここに来ればトマトの全体像を知ることができます。また数十種類のトマトの試食もできます。

7日目(2012年10月5日)

7日目(2012年10月5日)帰国日は朝からアムステルダムでの観光となりました。
帰国日は朝からアムステルダムでの観光となりました。フラワーマーケットは何件も花屋さんが並び、何十種類もの球根が販売されていました。検疫を受ければ、球根も持って帰れます。私は空港で球根とチューリップの切り花をお土産に購入して持って帰ってきました。
7日目(2012年10月5日)アムステルダムの空港へ向かう途中、最後にアムステルパークにあるリーカーの風車に立ち寄りました。
アムステルダムの空港へ向かう途中、最後にアムステルパークにあるリーカーの風車に立ち寄りました。アムステルパークはフロリアーデ会場の跡地です。オランダには900基の風車があり、今回の視察では、移動中バスの車窓から沢山の風車をみました。もちろん現代の風力発電も何基もみました。

事業内容

日本橋キャリア開発ラボ

エレクトロニクス産業と農業を繋げる事業